中国の山奥の空港でトラブルに巻き込まれて思ったこと

執筆者:野嶋剛 2011年10月24日
タグ: 中国 台湾 日本

 ちょっと久しぶりに中国でトラブルに巻き込まれた。といってもそれほどひどい目に遭ったわけではないのだけど、かなり印象深い出来事だったし、中国も変わったなあと少し感じるところもあったので報告しておきたい。

先週四川省の成都で両岸関係の専門家会議が開かれ、スピーカーに呼ばれて出席した。最後の日にオプションの観光ツアーがあり、美しい景色で人気が上昇している九寨溝に行ってきた。

九寨溝に行くには、九寨溝まで車で一時間ほど離れた「黄龍」という土地の空港に成都から飛ばなくてはならない。黄龍は標高3500メートルと富士山並み。九寨溝は標高2000メートルぐらいでちょっと低い。黄龍空港は山岳特有の急な気候の変化でフライトがよく遅延や欠航することでも知られている。

九寨溝観光を無事に終えた帰りの黄龍空港で、夜7時発の飛行機に乗ろうとしたところ、急に空が真っ暗になって雪がずんずん降り始めた。成都などから飛んでくる飛行機が次々と近くまで来ているのに着陸できずに引き返してしまい、空港で先の見えない「待ち」の状態になってしまった。これは空港付近の光景。

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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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