いまこそ問われる任天堂「岩田聡」の真価

執筆者:安西巧 2006年6月号

大ヒットした「ニンテンドーDS」は先代の“置き土産”。ゲームビジネスの“目利き”と評される経営者の真価が問われるのはこれからだ。 昨日の敗者は今日の勝者。逆もまた真なり――。生き馬の目を抜く家庭用ゲーム市場では現在、任天堂の快進撃が続いている。同社は二〇〇一年に売り出した現行の据え置き型機「ゲームキューブ」でソニーの「プレイステーション2(PS2)」に惨敗。シェアで四倍以上(一六%対六九%)の差をつけられた。巻き返しの切り札として、〇四年末に二つの液晶画面を持つ携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を投入したのだが、これが業界関係者の予想を覆す大ヒット商品になっているのだ。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
安西巧(あんざいたくみ) ジャーナリスト 1959年福岡県北九州市生まれ。1983年早稲田大学政治経済学部政治学科卒、日本経済新聞社入社。主に企業取材の第一線で記者活動。広島支局長、編集委員などを歴任し、2024年フリーに。フォーサイトでは「杜耕次」のペンネームでも執筆。著書に『経団連 落日の財界総本山』『広島はすごい』『マツダとカープ 松田ファミリーの100年史』(以上、新潮社)、『さらば国策産業 電力改革450日の迷走』『ソニー&松下 失われたDNA』『西武争奪 資産2兆円をめぐる攻防』『歴史に学ぶ プロ野球16球団拡大構想』(以上、日本経済新聞出版)など。
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