APECでの「中台トップ会談」を中国が拒絶する理由

執筆者:野嶋剛 2014年9月22日
エリア: アジア

 11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での中台初のトップ会談が取りざたされていたが 、香港に拠点を置く中国政府系のニュースメディア『中評社(中国評論新聞網)』はこのほど、社会科学院台湾研究所の朱衛東副所長が執筆した「同理心でもって習馬会を見つめよう」と題する評論を掲載した。(原文:http://hk.crntt.com/doc/1033/9/2/9/103392987.html?coluid=1&kindid=0&docid=103392987&mdate=0919173332)。同理心とは、簡潔な訳がなかなか難しい言葉だが、相手の立場を思いやる心がけを指す。「習馬会」は中国の習近平・国家主席と台湾の馬英九総統の姓を取った2人の会談を意味する もので、台湾では「馬習会」となる。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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