経済産業省は4月28日、2030年時点の電力需要をどう賄うかを示す「エネルギー・ミックス(電源構成)案」を公表した。現在、再稼働できずにゼロになっている原子力発電の比率を20~22%に引き上げるとしているのが最大の注目点だ。この比率を確保するには、2030年時点で稼働40年以下の原発20基をフル稼働するだけでは不十分で、40年超の「老朽原発」を稼働させ続けるか、新たな原発を稼働させることが必要になる。ただ、老朽原発の延長運転には安全性の問題がからむうえ、原発の新増設には国民のコンセンサスはまったく得られていない。電源構成を審議する委員の間からも、実現可能性を疑問視する声が上がっている。
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