絶好調「日本株」の行方を握る「個人投資家」の行動心理

執筆者:磯山友幸 2015年6月1日
タグ: 安倍晋三 日本
エリア: アジア

 東京証券取引所市場1部の時価総額が5月22日、591兆3007億円に達し、バブル経済期に日経平均株価が最高値を付けた時(1989年12月29日)の590兆9087億円を25年ぶりに更新した。また、日経平均株価も5月15日から28日まで上げ、10営業日連続の上昇となった。10連騰は1988年2月に13連騰して以来の記録だという。早くも市場関係者からは「日経平均2万5000円が見えてきた」といった強気な声も聞こえる。

 こうした「バブル期超え」の力強い上昇相場を支えているのは、海外投資家の買い。東証がまとめた東京・名古屋2市場1・2部合計の投資主体別売買動向によると、海外投資家は2月以降買い越しに転じ、買いの主役になっている。買い越し額は、2月は2014億円とそれほど大きくはなかったが、3月には5305億円となり、4月は一気に1兆9953億円にまで拡大した。5月に入っても3週連続で買い越している。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
磯山友幸(いそやまともゆき) 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト活動とともに、千葉商科大学教授も務める。著書に『2022年、「働き方」はこうなる』 (PHPビジネス新書)、『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、『破天荒弁護士クボリ伝』(日経BP社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)、『「理」と「情」の狭間――大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP社)などがある。
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