米国と中国の2つの大国を天秤にかけるような韓国の外交姿勢が、「事大主義」と批判されている。
広辞苑によれば事大主義とは、「自主性を欠き、勢力の強大なものにつき従って自分の存立を維持するやりかた」のことだそうだ。
だが、事大主義は、半島国家の宿命なのかもしれない。強大な勢力から逃れた人たちが半島に流れ込み、逃げ場を失い、大国の顔色をうかがうようになったのだろう。そして、「一番強いところに靡(なび)く」習性がついてしまったのではないだろうか。
19世紀後半の朝鮮も、清、日本、ロシアと、事大先をころころと変えた。
古代の朝鮮半島にも、似た事例がある。そこで、中国、朝鮮半島、日本列島をめぐる古代の外交戦について、考えてみたい。

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