インド州議会選「与党大敗」で「モディノミクス」への影響

執筆者:緒方麻也 2015年11月13日
エリア: アジア

 10月中旬から5回に分けて投票を実施していたインド北部・ビハール州の州議会選挙は11月8日に開票され、地域政党ジャナタ・ダル統一派(JD-U)とそのライバル政党の民族人民党(RJD)、そして前中央与党の国民会議派の3党による大連合(マハーガート・バンダン)が、定数243議席中178議席の安定多数を獲得する圧勝劇を演じた。

 

「大連合」の選挙協力が結実

 人口1億人を超す巨大州ビハールはブッダの足跡が残る仏教揺籃の地として知られるが、長年の汚職や失政によって低開発に甘んじてきた。近年ではJD-Uを率いるニティシュ・クマール州首相のリーダーシップによって、西部グジャラート州などに見劣りしない高成長を達成していた。それだけに、ビハール州議会選の結果は一連のインド経済改革「モディノミクス」の行方も左右すると注目されていた。

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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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