北朝鮮が6日に実施した「水爆実験」に対し、ロシアは「国際法規と国連安保理に対する重大な違反だ。北東アジアの緊張を際限なく高めかねない」と非難した。モルグロフ外務次官は米国のソン・キム6カ国協議担当特使と電話協議し、北朝鮮の安保理決議違反行為を非難する点で一致し、6カ国協議の枠内で政治・外交的解決を図るロシアの立場を伝えた。ロシアと北朝鮮の関係は2014年から好転し、金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が15年5月の対独戦勝式典に出席する計画が浮上したが、直前に中止した後、関係は後退していた。核拡散に反対するロシアは「水爆実験」で強硬姿勢を取っており、関係は振り出しに戻った。北朝鮮の「親露派」、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力相の処刑も、関係冷却化の背景にありそうだ。

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