深まる「ロシア経済危機」で注目の安倍首相「外交調整力」
NY原油市場が1バレル=26ドル台と12年ぶりの安値を付けた1月下旬、ロシアのグレフ貯蓄銀行総裁(元経済発展相)は「石油の時代は終わった。ロシアは競争に敗れ、負け組に属する」と述べた。クドリン元財務相は「原油価格は1バレル=16ドルまで下落する可能性がある。通貨ルーブルは暴落し、インフレが昂進する」と警告した。英紙フィナンシャル・タイムズ(1月25日)は、「プーチン政権の最初の2期で自由化推進派だった2人の元閣僚のどちらかを首相に起用することが必要だ」と書いたが、秋に下院選を控えるロシアは「内政の季節」に入りつつある。ロシアの経済苦境は、日露外交にも影響しそうだ。

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