国債市場が崩壊している。
黒田東彦・日本銀行総裁による“異次元緩和”の究極政策「マイナス金利」導入により、新発国債の入札において、入札利回りがマイナス金利に突入するなど、国債市場は本来持っている機能を失い始めた。
銀行「モラルハザード」の温床
3月1日、10年利付国債(342回債)の入札が行われた。この国債の表面利率は年0.1%だが、入札結果は入札最高利回りが-0.015%、入札平均利回りが-0.024%となり、10年国債入札で初めてのマイナス金利入札となった。これは、100円で発行される10年国債を平均で101円25銭、最低で101円16銭で買い入れたことになる。

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