市場関係者にとっては、大きなショックだった。日本銀行は、3月28日に実施したCP(コマーシャルペーパー)など短期社債の買い入れオペレーション(以下、買いオペ)で、“応札レートの足切り”を行ったのだ。これは、行き過ぎたマイナス水準のCPなどは購入しないという日銀の意思を内外に示したものであり、事実上、日銀のマイナス金利政策には限界があることの表れでもあった。
CPとは、企業が短期での資金調達のために発行する無担保の約束手形。通常は期間が1年未満で、金額は1億円以上となっている。日銀は量的緩和を行う上で、市場への資金供給手段として、従来からCPの買い入れも積極的に行っていた。
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