香港「脱中国」の動き強まる:27年目の「六四」

執筆者:野嶋剛 2016年6月7日
エリア: アジア
ビクトリアパークで行われた天安門事件の追悼イベント(筆者撮影。以下同)

 

 もともと香港社会は1989年6月4日の天安門事件をめぐり、2つに分断されていた。犠牲者を追悼し、共産党を批判し、中国の民主化を要求する人々と、そのことに積極的な関心を示さない人々である。政治勢力において、前者は民主派と呼ばれ、後者は親中派(建制派)と呼ばれる。しかし、いまは3つに割れている。なぜなら、いま香港では2014年の雨傘運動に参与し、「香港の独立」まで主張に含める若者を中心とする「本土派」に、天安門事件に対して、親中派とは全く別の思想から、あえて追悼する必要がないのではないかと疑う考え方が広がっているからだ。

カテゴリ: 政治 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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