経済の頭で考えたこと
(82)
英国「EU離脱」の深層とそれに続く「予備軍」
伊勢志摩サミットを終えたメルケル独首相とオランド仏大統領の2人の心底を推し測ってみよう。
ユーロ圏からのギリシア離脱(グレグジット)問題の顕在化からすでに6年がたつ。この間ドイツはギリシアに財政規律を促すために、ECB(欧州中央銀行)とIMF(国際通貨基金)という2つの国際機関を使って、ドイツという国家ができるだけ前面に立つことを回避しながら、ギリシア国民に財政面からの緊縮を要求してきた。しかしどうやらもう1度原点に戻らなければならない時点に来たようだ。3つの問題が同時に到来したからだ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン