
売却条件がかみ合わず、民営化は難航中(「エア・インディア」HPより)
インドを代表する国営企業でありながら、巨額の債務を抱えて経営不振にあえぐ「エア・インディア(AI)」の民営化プロセスがついに動き出した。同国格安航空(LCC)の雄「インディゴ」(運営会社は「インターグローブ・アビエーション」)やかつてのオーナーである「タタ・グループ」、そして米投資ファンドなどが買収や株式取得に強い関心を示しているが、巨額の債務はもちろん、有望な不動産などを売却対象から切り離したい政府の意向など、売却条件などを巡って、なお「交渉」は難航しそうな情勢だ。州議会選や正副大統領選の圧勝を背景に経済改革を加速させるモディ政権は、かねて懸案だった赤字国営企業の閉鎖・売却にも踏み込んでいる。今後の赤字国営企業対策のモデルケースとなるAIの民営化には、内外から注目が集まっている。

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