「新国王即位」で模索する新しい「タイ式民主主義」の形

執筆者:樋泉克夫 2017年10月31日
エリア: アジア
10月26日、タイ・バンコクで行われたプミポン前国王の国葬で、王宮周辺を進む王家ゆかりの葬儀用の山車 (C)時事
 

 10月25日から5日間、バンコクの王宮前広場において、1年前に亡くなった故プミポン前国王の葬儀が、歴代国王と同じように古式に則り、荘重かつ煌びやかに執り行われた。

 国王の大葬である。華やぎなどという形容は差し控えるべきだろうが、それでもなお華やぎ以外の言葉がみつからないほどに、目も眩むばかりの中世王朝絵巻が続いた。

 1年にわたって王宮内に安置され、参内した1000万人を超える国民が別れを告げた国王の霊柩は、王家ゆかりの葬儀用の山車によって、王宮前広場に設けられた葬儀用宮殿に運ばれ、荼毘に付された。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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