南北「板門店宣言」を読み解く(下)金正恩「日本との対話」実現の可能性

執筆者:平井久志 2018年5月2日
安倍晋三首相と金正恩党委員長(右)が、こんな形式で話し合う日は来るのか(左は文在寅大統領)[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 

 今回の南北首脳会談で非核化、朝鮮半島の平和定着と並んで議論されたのは、南北関係の改善であった。興味深いのは、「板門店宣言」で、南北間で関心の高い開城工業団地、金剛山観光、南北交易の再開について触れられなかったことだ。これらは国連安全保障理事会での経済制裁に触れる可能性が高いため、核問題の解決に目途が立たない状況では「画に描いた餅」であったからだ。しかし、将来の課題としても宣言で言及しなかったことは、南北の核問題への認識が厳しいことの反映だった。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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