中国「一帯一路」覇権街道の「いま」(上)カンボジア

執筆者:樋泉克夫 2018年8月20日
昨年5月に北京で開催された「一帯一路」会議。これだけの国が注目している。(C)AFP=時事

 

 1970年代末に鄧小平が最高権力を握ってから現在までの歴代中国共産党政権は、経済成長至上の道を驀進する一方で、権力と合体した特権層を生み出し、腐敗・不正を日常化させ、社会の格差と環境破壊をもたらすこととなった。前者をGDP(国内総生産)至上主義、後者を特権腐敗社会主義と呼んでおく。

 現実に庶民の日常生活が向上し国威発揚が図られているわけだから、GDP至上主義が悪であると糾弾できそうにない。その1例が今年の春節にブルネイで目にした光景――中国でも貧しい地方に属する広西チワン族自治区の住民までもが海外旅行を楽しめるようになっていた――であり、習近平政権が先進技術のさらなる革新を目指して掲げた「MADE  IN  CHINA  2025」だろう。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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