中国「一帯一路」覇権街道の「いま」(下)タイ、マレーシア、ミャンマー、そして日本

中国との責任ある関係構築が求められる(C)時事
1970年代後半のカンボジアを支配したポル・ポト政権の後ろ盾は中国共産党であり、カンボジア全土はあたかも毛沢東思想の実験場と化していた。ヴェトナムの強力な支援を受けて反ポル・ポト陣営の一員に加わったフン・センが権力の頂点に立ち独裁の度合いを強め、GDP至上主義の道に転じた今、ポル・ポト政権当時とは較べるべくもなく中国寄りの姿勢を貫いている。いや一部には「中国の植民地」との酷評すら聞かれる。歴史の皮肉というべきか。あるいは「漢族の熱帯への進軍」による必然か。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン