「人手不足」と外国人
「人手不足」と外国人(29)

「元不法滞在者」が証言する「ニッポン単純労働」現場の実態

今回は実名パスポートで入国したエディ(仮名)(筆者撮影)

 

 愛知県内の幹線道路沿いにポツンと建つ、古びた小さなビジネスホテル――。午後9時、そのホテルに1日の仕事を終えたインドネシア人男性が戻ってきた。

「久し振りだねえ! 元気だった? 出井さん、白髪が増えたね(笑)」

 9年ぶりに会ったエディ(仮名)は、以前にも増して日本語が達者になっていた。

 エディは元不法滞在者だ。筆者とは、日本に不法滞在して3年が経っていた2007年に出会った。彼の話は、月刊誌だった時代のフォーサイトの連載『2010年の開国 外国人労働者の現実と未来』第20回「不法滞在者『五年で半減』の実態を追う」(2009年5月号)にも寄稿した。そして記事が掲載された頃、エディは法務省入国管理局へ自ら出頭し、インドネシアに強制送還となった。そのとき、東京・品川の入管事務所まで付き添って以来の再会である。

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執筆者プロフィール
出井康博 1965年岡山県生れ。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『THE NIKKEI WEEKLY』記者を経てフリージャーナリストに。月刊誌、週刊誌などで旺盛な執筆活動を行なう。主著に、政界の一大勢力となったグループの本質に迫った『松下政経塾とは何か』(新潮新書)、『年金夫婦の海外移住』(小学館)、『黒人に最も愛され、FBIに最も恐れられた日本人』(講談社+α文庫)、本誌連載に大幅加筆した『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『民主党代議士の作られ方』(新潮新書)、『襤褸(らんる)の旗 松下政経塾の研究』(飛鳥新社)。最新刊は『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社+α新書)。
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