風の向こう側 (35)

「みんなの笑顔」求め続ける米トッププロの「サンクスギビング」

執筆者:舩越園子 2018年11月27日
カテゴリ: スポーツ 社会
エリア: 北米
貧困から這い上がったからこそ「温かい」心を持ち続けている(筆者撮影、以下同)

 

 米ツアー選手のトニー・フィナウを、みなさんはご存じだろうか。今年4月の「マスターズ」のパー3コンテストでホールインワンを達成したとき、喜び勇んで後ろ向きのまま走って転び、足首を思い切り捻って屈み込んだシーンを覚えている方は多いかもしれない。

 身長190センチ、体重90キロの立派な体格を誇るフィナウは、2015年に米PGAツアーにデビューし、2016年の「プエルトリコ・オープン」で初優勝。以後、優勝こそないものの、2018年はメジャー4大会のうちの3つでトップ10入りするなど着実に成績を向上させ、すでに世界ランキング15位前後に位置するトッププレーヤーになっている。

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執筆者プロフィール
舩越園子(ふなこしそのこ) ゴルフジャーナリスト、2019年4月より武蔵丘短期大学客員教授。1993年に渡米し、米ツアー選手や関係者たちと直に接しながらの取材を重ねてきた唯一の日本人ゴルフジャーナリスト。長年の取材実績と独特の表現力で、ユニークなアングルから米国ゴルフの本質を語る。ツアー選手たちからの信頼も厚く、人間模様や心情から選手像を浮かび上がらせる人物の取材、独特の表現方法に定評がある。『 がんと命とセックスと医者』(幻冬舎ルネッサンス)、『タイガー・ウッズの不可能を可能にする「5ステップ・ドリル.』(講談社)、『転身!―デパガからゴルフジャーナリストへ』(文芸社)、『ペイン!―20世紀最後のプロゴルファー』(ゴルフダイジェスト社)、『ザ・タイガーマジック』(同)、『ザ タイガー・ウッズ ウェイ』(同)など著書多数。最新刊に『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)がある。
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