新・マネーの魔術史:未来篇 (1)

新しい仮想通貨「リブラ」の衝撃

執筆者:野口悠紀雄 2019年9月19日
エリア: 北米
 

 Facebookが、新しい仮想通貨「リブラ(Libra)」の構想を発表した。

 これに対して、世界主要国の政府・中央銀行から、「強い規制が必要」との大合唱がただちに起こった。エスタブリッシュメントは、なぜ全力を挙げてリブラを潰そうとするのか?

 リブラが「本物」の未来マネーになりうるからだ。それは、既成勢力に対する本質的な脅威になる可能性がある。

 では、リブラは、どのような意味で本物なのか? そして、どのような意味で脅威になるのか?

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執筆者プロフィール
野口悠紀雄(のぐちゆきお) 1940年東京生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省入省。1972年エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、現在、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論。1992年に『バブルの経済学』(日本経済新聞社)で吉野作造賞。ミリオンセラーとなった『「超」整理法』(中公新書)ほか『戦後日本経済史』(新潮社)、『数字は武器になる』(同)、『ブロックチェーン革命』(日本経済新聞社)、『マネーの魔術史』(新潮選書)、『AI時代の「超」発想法』(PHPビジネス新書)など著書多数。公式ホームページ『野口悠紀雄Online』【http://www.noguchi.co.jp
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