『水道崩壊』世界の「いま」日本の「これから」(1)なにごとにも寿命がある

執筆者:加藤崇 2019年10月23日
エリア: 北米 アジア
水道工事現場の見学(筆者の加藤氏。日本にて。筆者提供)
 

 あなたがマンションを保有して、そこに住んでいるとする。数十年経ったある日、ビル建築のプロと称する人間から、「あなたのマンションは老朽化し、倒壊の危険性がある。思い切って取り壊し、新しいマンションを建てましょう」と伝えられる可能性は高い。ところが、一軒家なら想像しやすいが、マンションというのは、ロビーとエレベーター、自分の部屋以外、いったいどのようにできているのか見たことがある人は、実は少ない。日々行き来する場所にしか想像力が働かないのだ。

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執筆者プロフィール
加藤崇(かとうたかし) 早稲田大学理工学部(応用物理学科)卒業。元スタンフォード大学客員研究員。東京三菱銀行を経て、ヒト型ロボットベンチャー「SCHAFT」の共同創業者(兼取締役CFO)。2013年、同社を米国Google本社に売却し、世界の注目を集めた。2015年、人工知能により水道配管の更新投資を最適化するソフトウェア開発会社「Fracta」を米国シリコンバレーで創業し、CEOに就任。著書に『未来を切り拓くための5ステップ』(新潮社:2014年)、『無敵の仕事術』(文春新書:2016年)、『クレイジーで行こう!』(日経BP:2019年)がある。2019年2月には『日経ビジネス』「世界を動かす日本人50」に、2019年4月には、『Newsweek日本版』「世界で尊敬される日本人100」に選出された。カリフォルニア州メンローパーク在住。
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