新国立競技場には旧国立競技場からカトリック美術家・長谷川路可が製作した野見宿禰(のみのすくね)像とギリシャの女神像(フレスコモザイク壁画)が、壊されずそのまま移されている。野見宿禰は出雲国造家と同族で彼の末裔が菅原道真なのだが、ヤマトの当麻蹶速(たぎまのけはや)と相撲をとった人物として知られる。国技の元祖だから、国立競技場の壁画に採用されたのだろう。ただし、現代のような相撲ではなく、野見宿禰は当麻蹶速を蹴り殺している。そこで今回は、古代の「蹴る人びと」の話だ。
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