灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(87)

執筆者:佐野美和 2020年2月9日
カテゴリ: カルチャー
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』(ダヴィッド社、1956年)より)

「奥様テレビ見まして? 昨日の『私の秘密』」

「ええ、見ましたわ奥様。また違うお着物をお召しになってたではありませんの」

「いったい、藤原あきさんて方はどのくらいの着物をお持ちなのかしら」

「藤原義江の奥さんですからすごいんじゃありませんこと」

「いやだ奥様、ご存じありませんの?」

「あのおふたりは別居中で、藤原義江には他に女性がいて、しかも借金で首が回らないようなのですのよ」

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top