ブレグジット後の英国「主権」考(上)「どこから」「どこへ」取り戻すのか

執筆者:国末憲人 2020年2月14日
タグ: ブレグジット
エリア: ヨーロッパ
さようならEU。英国のEU離脱後、エディンバラ(スコットランドの首都)でEU復帰支持の集会に参加した後に帰途に就く女性(筆者撮影、以下同)

 

 英国が、欧州連合(EU)から1月31日付でとうとう離脱した。

 当面は「移行期間」に入るだけだから、今年末の期限までに大きな変化はない。単一市場も関税同盟もこれまで通りである。ただ、その先に英国がEUとどのような関係を結ぶのかは、不透明なままとなっている。

 いずれにせよ、泣こうがわめこうが、もう元の関係には戻れない。離婚が成立し、子どもの親権や財産分与について話し合う、という段階である。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
国末憲人(くにすえのりと) 東京大学先端科学技術研究センター特任教授 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを歴任した。2024年1月より現職。著書に『ロシア・ウクライナ戦争 近景と遠景』(岩波書店)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『イラク戦争の深淵』『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)など多数。
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