トヨタ・NTT「スマートシティ」資本業務提携に感じる「違和感」

執筆者:後藤康浩 2020年3月26日
エリア: アジア
にこにこしている場合ではなかったのではないか(トヨタ自動車の豊田章男社長=左=とNTTの澤田純社長)(C)時事
 

 新型コロナウイルス感染拡大による東京オリンピック・パラリンピックの延期決定の公表に数時間先だって発表された、トヨタ自動車とNTT(日本電信電話)の資本提携。

 大変革期にあるモビリティと通信の両分野の巨大企業が手を結ぶインパクトのあるものだった。

 だが、スマートシティ構築での協力と言われても、一体、何をするのか、両社がそこからどのような協業の成果をあげるのか、まったく実感が湧かない。

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執筆者プロフィール
後藤康浩(ごとうやすひろ) 亜細亜大学都市創造学部教授、元日本経済新聞論説委員・編集委員。 1958年福岡県生まれ。早稲田大政経学部卒、豪ボンド大MBA修了。1984年日経新聞入社。社会部、国際部、バーレーン支局、欧州総局(ロンドン)駐在、東京本社産業部、中国総局(北京)駐在などを経て、産業部編集委員、論説委員、アジア部長、編集委員などを歴任。2016年4月から現職。産業政策、モノづくり、アジア経済、資源エネルギー問題などを専門とし、大学で教鞭を執る傍ら、テレビ東京系列『未来世紀ジパング』などにも出演していた。現在も幅広いメディアで講演や執筆活動を行うほか、企業の社外取締役なども務めている。著書に『アジア都市の成長戦略』(2018年度「岡倉天心記念賞」受賞/慶應義塾大学出版会)、『ネクスト・アジア』(日本経済新聞出版)、『資源・食糧・エネルギーが変える世界』(日本経済新聞出版)、『アジア力』(日本経済新聞出版)、『強い工場』(日経BP)、『勝つ工場』(日本経済新聞出版)などがある。
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