ジョンソン「新型コロナ入院」で英政権「脆さ」と「軽さ」

執筆者:国末憲人 2020年4月15日
タグ: 新型コロナ
エリア: ヨーロッパ
ジョンソン英首相=3日に首相官邸提供 (C)AFP=時事

 

 気温が20度を超え、穏やかに晴れた4月12日日曜日の昼過ぎ、英政府の一斉メールが関係先に流れた。

 〈首相は病院を退出し、チェッカーズ(首相別荘)で回復を期す。医療チームの助言に基づき、すぐには公務には復帰しない。自らが受けた素晴らしい治療に対し、首相はセントトーマス病院のみんなに感謝の意を表している〉

 英首相ボリス・ジョンソンの退院を告げる声明だった。新型コロナウイルスに感染した首相は、1週間にわたって入院生活を強いられ、そのうちの3晩を集中治療室(ICU)で過ごしていた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
国末憲人(くにすえのりと) 東京大学先端科学技術研究センター特任教授 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを歴任した。2024年1月より現職。著書に『ロシア・ウクライナ戦争 近景と遠景』(岩波書店)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『イラク戦争の深淵』『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)など多数。
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