灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(100)

執筆者:佐野美和 2020年5月10日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)

 昭和37(1962)年7月2日。

 眠ったのか眠れなかったのかわからない質の悪い睡眠で、あきは9時に待機場として投宿した帝国ホテルのベッドから半身起き上がった。

 昨日の投票日の天気は朝から雨が降るもののしだいに曇りとなる、選挙にとっては好条件の「足止め天気」となった。天気も後押ししたのか、前回の投票率58.7%をはるかに上回る68.2%となった。

 人は年齢とともに早く目がさめるというが、あきは違う。

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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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