岩瀬昇のエネルギー通信 (280)

ここで「LNG増産計画推進」カタール「強気」の根拠

執筆者:岩瀬昇 2020年5月26日
エリア: 中東 北米
首都ドーハの高層ビル群。世界屈指の産油国としての経済力で近年急速に発展した(写真はイメージ)
 

「石油開発とは、結局は金持ちが勝つゲームだ」

 これは、誰の言葉だろう?

 首都圏および北海道を含めた5都道県で最後まで続いていた「緊急事態宣言」が明日から解除されると報じられた2020年5月25日の午後、『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事「Qatar pushing ahead with LNG expansion despite slumping demand」を読んでいて、とつぜん脳裏に浮かんだ言葉だ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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