「バイデン新政権」にのしかかる「民主政治の再生」と「中南米との関係再構築」

執筆者:遅野井茂雄 2021年1月23日
エリア: 北米 中南米
就任式では「民主主義の勝利」を宣言したバイデン大統領(C)EPA=時事
 

 

 ジョー・バイデン大統領の就任式は、厳戒態勢の下で行われる異例の事態となった。

 ドナルド・トランプという、分断した格差社会が生み出した異形のポピュリストが、反対派を敵として攻撃し、生んだ亀裂や傷跡はあまりにも深い。根拠なき言説を振りまくトランプを妄信する支持者が、国民の3分の1に上ると指摘される。

 バイデン民主党新政権は、「ベスト&ブライティスト」、伝統的エスタブリッシュメントの再登場とも映る。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
遅野井茂雄(おそのいしげお) 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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