岩瀬昇のエネルギー通信 (347)

WTI原油急騰で唱えられる「100ドル時代到来」を疑え

執筆者:岩瀬昇 2021年2月23日
エリア: 北米
「石油ガス産業は悲惨な最期を迎えようとしている」とアンディ・ホールは言う(写真はイメージ)
 

 アメリカ合衆国初代大統領ワシントンの生誕を祝う休日「プレジデント・デー」を月曜日に控えた2月13日の週末、北極圏からの大寒波がテキサス州まで南下し、エネルギーインフラに大打撃を与えた。アラスカ州やノースダコタ州などとは異なり、温暖の地であるため極寒の備えをしていない油田ガス田、パイプラインや製油所、さらには発電所までが機能不全に陥ってしまった。「ユニーク」な自由市場であるテキサス州の電力網は、連邦政府の介入を拒むため他州といっさい接続していない、いわゆる「アイランド・ステート」となっていることも一因となり、未曽有の大停電を引き起こしてしまった。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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