コロンビア騒乱を引き起こした「税制改革」:窮地のドゥケ政権と勢いづく急進左派

執筆者:遅野井茂雄 2021年5月19日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: 中南米
5月15日にボゴタで行われた反政府デモ(C)AFP=時事
​南米コロンビアで続く反政府デモは、発端となった税制改革法案が撤回され、関係閣僚が辞任してもなお、収拾の目途が立たない。膨れ上がった国民の不満がドゥケ政権を追い込んでいる。

 

 コロンビアでは、政府が議会に提出した税制改革法案に労組、市民団体、学生などが反発し、全国ストが打たれた4月28日以降、大規模の反政府デモが首都ボゴタのみならず主要各都市で続いている。

 新型コロナウイルス感染症拡大の第3波に襲われるコロンビアでは、外出禁止など厳しい行動規制が敷かれている。にもかかわらず、現地の報道では、5月13日時点で、170カ所で集会やデモが断続的・波状的に行われ、閉鎖された幹線道路は80本に上るという。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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