アフガン崩壊:米撤退でヨーロッパに広がる「憤り」と「無力感」
2021年8月15日のカブール陥落とその後の混乱状況については、世界中でさまざまな議論がなされているが、端的にいって欧州は、憤っている。そして、それでも状況を根本的には変えられないことへの無力感が増大している。
憤っているのも、無力感にさいなまれるのも、その基礎にあるのは、欧州が過去20年にわたり、極めて深くアフガニスタンに関与してきたという事実である。欧州各国軍のアフガニスタン作戦での犠牲者数は、最多の英国の455名を筆頭に、欧州全体で1000名近くにのぼる。米軍の犠牲者数が2500名弱であることと比較しても、決して少なくない。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン