「脱派閥の総裁」の時代――派閥凋落が「官邸主導」を生むメカニズム

執筆者:待鳥聡史 2021年9月27日
新総裁のもとで「脱派閥」の流れは加速するか(C)時事
自民党の派閥政治の衰退が著しい。隆盛を誇った中選挙区時代から小選挙区制、小泉政権、そして安倍政権時代の「官邸主導」を経て、過去のものとなりつつある。派閥はこのまま消滅するのか。京都大学の待鳥聡史教授が解説する。

 

今回の総裁選は「特別」ではない

 自民党総裁選挙が行われている。国会議員ではない党員・党友が全都道府県で投票権を持ち、かつ現職が出馬しない選挙としては、安倍晋三が総裁に復帰した2012年以来9年ぶりのこととなる。9年前の自民党は、12月の総選挙での政権獲得がほぼ確実になっていたとはいえ、民主党政権下の野党であった。そう考えると、与党としての自民党において今回のような総裁選挙が行われるのは、2006年以来15年ぶりである。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
待鳥聡史 1971年生れ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程退学。博士(法学)。大阪大学大学院助教授などを経て、京都大学大学院法学研究科教授。専攻は比較政治論、アメリカ政治論。著書に『財政再建と民主主義――アメリカ連邦議会の予算編成改革分析』(有斐閣)、『〈代表〉と〈統治〉のアメリカ政治』(講談社)、共著に『日本の地方政治――二元代表制政府の政策選択』(名古屋大学出版会)、『比較政治制度論』(有斐閣)などがある。
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