冷めたTICAD――アフリカは日本の「300億ドル拠出」に期待していない

執筆者:白戸圭一 2022年9月22日
タグ: 日本 岸田文雄
エリア: アジア アフリカ
日本の存在感低下を印象付けたTICAD8(C)AFP=時事             
8月末に開かれた第8回アフリカ開発会議(TICAD8)において300億ドルの資金拠出を表明した日本だが、アフリカ諸国には白けムードが漂う。前回表明した200億ドルの資金拠出すらままならなかったのが実態だからだ。「数字のマジック」を駆使して無理やり「金額」を積み上げ、アフリカに政治的要求を突きつける日本の手法は、限界にきている。

 

 日ごろはアフリカに関するニュースをほとんど報道しない日本のマスメディアが3年に一度、日本・アフリカ関係について集中的に報道する政治イベントがある。日本政府が1993年から主催しているアフリカ開発会議(TICAD)である。

 8月27、28日にチュニジアで開催されたTICAD8で、岸田文雄首相は3年間で官民合わせて300億ドル(約4兆1000億円)の資金をアフリカに投入する考えを表明し、マスメディアはこれを大きく報じた。

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カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
白戸圭一 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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