
2022年9月22日、ロシア-フィンランド間の国境検問所に列をなすロシアからの車[ヴァーリマー、フィンランド](C)AFP=時事
ロシアによるウクライナ侵攻は、「プーチンの戦争」と呼ばれることが多い。侵攻を決定したのがウラジーミル・プーチン大統領であることは明確だ。その背後には、もし大統領がプーチンでなければ、このような形での侵攻はおこなわれなかったはずだという理解も存在する。いずれにしても、悪いのは大統領、そしてそうした大統領の下のロシア政府であって一般のロシア国民ではないというのである。こうした言説は、戦争においてはよく使われる。「あなた方市民は敵ではない」として、人心の掌握を目指すのである。一般国民は被害者だ、という考え方にもつながる。

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