深いトコロを「伝える技術」 (1)

第1回 国山ハセンさん:対話力は「聞く」が7割

執筆者:フォーサイト編集部 2024年8月10日
タグ: 日本
元々シャイだったハセンさん、対話で大切にしていることは「話す」よりも「聞く」こと(写真は本人提供)
初の著書『アタマがよくなる「対話力」 相手がつい教えたくなる聞き方・話し方』が刊行された国山ハセン氏は、TBSアナウンサーからビジネス映像メディア「PIVOT」のプロデューサーに転身した。対話のプロとして磨いたスキル、そしてビジネスパーソンと向き合う新たなキャリアで得た気付きについて話を聞いた。

――ハセンさんが意識する「スマートな話し方」について教えてください。

「スマートな話し方」とは、シンプルに話すことだと思います。足し引きでいうと、足しすぎないほうがいい。会話をしていて自分が話す番になると、きちんと伝えたいという一心でつい言葉が過剰になりますが、そこは引き算が効果的で、シンプルに話すことを意識する。「話す」よりむしろ「聞く」ということが大事だと思います。

 アナウンサーという職業柄、僕は、「聞く」に7割、「話す」に3割のウエートを置いていました。「話す」となると、色々なボキャブラリーを駆使して長く話すことが格好いいと思われますが、実はそれと同じくらい「聞く」こと、自分の意見を足しすぎないことが大事だと考えてきました。

 その意味では、相手への「好奇心」が大切ですね。端的な質問で相手の話をうまく引き出せば、そこに自分の意見をプラスするだけでも、会話は十分に弾みます。

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カテゴリ: カルチャー
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