Weekly北朝鮮『労働新聞』
Weekly北朝鮮『労働新聞』 (158)

新たな「国防発展5カ年計画」のため中央軍事委員会拡大会議を4月に招集(2026年3月8日~3月14日)

執筆者:礒﨑敦仁 2026年3月16日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
新しく設計された拳銃の試射を行う金正恩国務委員長[新拳銃の設計は昨年2月19日の党中央軍事委員会の審議、批准によって承認され、この視察には娘も同行した=2026年3月11日](C)AFP=時事
金与正党中央委員会部長は10日、米韓合同軍事演習「フリーダム・シールド」を「挑発的で侵略的な戦争リハーサル」と非難する談話を発表。金正恩国務委員長は、新たな国防5カ年計画に関連して4月に党中央軍事委員会拡大会議が招集されることを予告した。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 3月8日は国際女性デー(朝鮮語原文は「国際婦女節」)であり、北朝鮮では祝日である。同日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が李雪主(リ・ソルチュ)夫人や「愛するお子さま」とともに記念公演を観覧したことが9日付で報じられた。金正恩の娘を指す「お子さま」との表現が『労働新聞』で見られたのは、朝鮮人民軍空軍創設80周年記念行事に際しての金正恩の動静報道で、「尊敬するお子さまが同行された」との一文が挿入された昨年11月30日付以来である。

 金正恩が国際女性デーの関連行事に登場したことが公表されたのは2011年が初めてであり、この時は金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の筆頭同行者として紹介された。その後は翌2012年に記念音楽会を観覧したのみで、今回14年ぶりにこの祝日を重視した背景が注目される。単純に見れば娘の存在が想定されるものの、先月開催された朝鮮労働党第9回大会の代表者のうち女性が占める割合は、5年前の第8回党大会の10.0%よりもさらに減少して8.3%に過ぎなかったため、断定はしがたい。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治外交。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、『北朝鮮を読み解く』(時事通信社)、共著・編著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)、『北朝鮮を解剖する』(慶應義塾大学出版会)など。
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