三和・あさひ・東海の統合発表により、四つのメガバンクが誕生、日本の金融再編はこれで、一段落つく形となった。いち早くメガバンクとなった東京三菱は他のグループに対して優位ではあるが、国際的な金融競争では、日本勢は総じて出遅れた観が否めない。
「(大手銀行間の)合併・再編の動きは、これで終わりではない。今から四、五年後に再び合併・再編の動きが出てくるだろう。そして、その時の合併・再編は、国境を超えた形となることは間違いない――」
日本興業銀行の西村正雄頭取はこう断言する。この発言は、今後の金融業界の動向を探る上で、極めて示唆に富んだものである。

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