伝統技術を生かして世界的CD-Rメーカーに転身
セーラー万年筆が、筆記具メーカーから世界的CD-Rメーカーへと転身を遂げたことを御存知だろうか。同社の製造ラインは世界最速といわれ、知る人ぞ知る存在だ。
だが、ここに至る道のりは決して順風満帆ではなかった。中性インクペンの開発と海外市場の開拓に出遅れた同社は、九六年十二月期、九七年十二月期と二年連続赤字決算に陥り、早期退職者の募集を開始。この三年間で二百三十名もの人員削減を行ない、総人員は三百七十八名まで減少した。九八年十二月期には定年後の再雇用制度も廃止。採算の合わない百貨店販路から撤退するなど、創業事業である筆記具事業において果断にリストラを実行してきた。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン