外資の「日本買い」、ふたたび

執筆者:安西巧 2004年7月号

新生銀行上場が口火となり、外資系投資ファンドが日本での活動を活発化させている。その次なる標的は製薬業界か。 ジェームズ・ベーカー元国務長官、ルイス・ガースナー前IBM会長、アーサー・レビット元SEC(証券取引委員会)委員長等々、米政財界の名だたる面々が経営幹部として名を連ねる投資ファンド会社、米カーライル・グループ。その運用資産総額は二百億ドル(約二兆二千億円)に達する。十七年前に設立総会を開いたニューヨーク・マンハッタンの超高級ホテルにちなんで命名されたこの世界最大級の投資会社が、日本でのビジネス拡大に向け一気にアクセルを吹かした。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
安西巧(あんざいたくみ) ジャーナリスト 1959年福岡県北九州市生まれ。1983年早稲田大学政治経済学部政治学科卒、日本経済新聞社入社。主に企業取材の第一線で記者活動。広島支局長、編集委員などを歴任し、2024年フリーに。フォーサイトでは「杜耕次」のペンネームでも執筆。著書に『経団連 落日の財界総本山』『広島はすごい』『マツダとカープ 松田ファミリーの100年史』(以上、新潮社)、『さらば国策産業 電力改革450日の迷走』『ソニー&松下 失われたDNA』『西武争奪 資産2兆円をめぐる攻防』『歴史に学ぶ プロ野球16球団拡大構想』(以上、日本経済新聞出版)など。
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