金バブルの崩壊に続き、今回は日本株の宴の終わりについて語らねばならない。5月23日の日本株の暴落劇は、市場と政権が寄り添い「円安・株高」を謳歌したアベノミクスが曲がり角を迎えつつあることを示唆している。市場の期待に働きかけることを目指した黒田日銀も、長期金利の反乱に直面し、マーケットの迷宮に入り込んでしまったかのようだ。経営者も投資家も街行く人々も、乱気流の到来にシートベルトをしっかりと締めるときが到来している。
延び切っていた「買いの戦線」
それにしても、日経平均株価が1100円以上の暴落を演じた23日の市場は異常だった。異常というのは株価の下げ幅が大きかったためばかりでない。水が低きから高きに流れるような、市場の常識に反することが起き始めていたからだ。前日の米国市場の動きから見てみよう。

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