「ならず者国家」と連携する「ロシア外交」の閉塞
欧米からの孤立を深めるロシアが、北朝鮮、イラン、ベネズエラといった「ならず者国家」(Rogue State)との連携を強めている。ウクライナ危機後、「ロシア自体がならず者国家になりつつある」(アレクサンドル・ゴルツ氏)との見方もロシア国内で出始めた。それだけプーチン政権に外交的選択肢がないことを意味し、ロシア外交の閉塞感や危険度が増している。
北朝鮮がイニシアチブ
ロシアのラブロフ外相が1月21日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党第1書記が5月9日にモスクワで開く対独戦勝70周年記念式典出席に「前向きな姿勢を示した」と表明したことで、金正恩氏の初外遊がロシアになるとの見方が広がった。金正恩氏が参列すれば、式典の最大の目玉となり、朝露関係の緊密ぶりを示すことになる。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン