日鉱製錬佐賀関製錬所での製錬工程について報告した先月号の記事中で、「荷揚げされた鉱石の水分量(含有率)を五%にまで乾かしてから製錬炉に入れる」と書いた。しかし、これはわたしの聞き間違いで、正しくは「〇・五%」だった。 水分が多い鉱石を高熱の炉の中に入れると、鉱石内部の水分が急膨張して鉱石を破裂させてしまい、きれいに燃えてくれない。鉱山から運ばれてくる微粉状の鉱石の水分量は一〇%。通常、わたしたちが買うお米は一五%程度であることと比べても鉱石は十分に乾燥している。それをさらに乾燥させることで、製錬炉への噴霧注入や燃料、溶解をコントロールすることに驚きを感じたのだが、実態はもう一桁精度の高いものであったのだ。
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