「立春」の二月四日午後、小泉純一郎首相は衆参両院本会議で施政方針演説を行なった。「小泉内閣に対する支持率が低下し、改革への姿勢が後退するのではないかと懸念する声があります。しかし、私の改革への決意は全く揺るぎません。引き続き改革に邁進するとの決意をもって演説を行ないます」 首相は、閣議決定した原稿にはないアドリブ発言で演説を始めた。引きつったような青白い顔。「春の訪れ」とはほど遠い緊張した空気が首相を、そして議場全体を包んでいた。「内閣支持四九%に急落 外相更迭七割が批判的」(朝日)、「小泉内閣支持率急落五三% 田中氏更迭不支持六八%」(毎日)、「内閣支持率四八%に急落 田中氏更迭七二・五%『支持しない』」(産経)。

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