改善しかけた日露関係に冷や水を浴びせたメドベージェフ・ロシア首相の3日の国後島訪問が、政治的復権を狙う同首相の個人的パフォーマンスであることは明らかだ。
もともと択捉島を訪れる予定だったが、天候悪化で断念。天気が回復した国後島に急遽変更して1時間半駆け足で回った。ともかく北方領土に足を踏み入れたかっただろう。
ロシアの有力な日本専門家は「メドベージェフは昨年9月、大統領ポストをプーチンに譲って以来、弱い指導者とみなされ、国民に軽蔑されている。誰も彼を相手にしない。何とか政治的復権をと躍起になり、一昨年の国後視察で評価が上がったことを思い出し、意味のないパフォーマンスをした」と酷評した。

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