英国のロンドンとグラスゴーで六月末、連続テロ事件が発生した。ブラウン政権誕生直後であったことから、“誰が政権をとろうとも、我々はテロを継続して行なう”という、イスラム過激派の強いメッセージと受け止められる。新政権下の英国社会に揺さぶりをかけるには充分であったろう。テロ計画の多発性、自動車爆弾テロの形態が、国際テロ組織アルカイダの常套的な手法と重なることから、実行犯はアルカイダ系とみるのが今のところ妥当である。ただ、今回のテロ事件は、これまで英国で発生したテロおよびテロ未遂事件と比較して、目新しい点が幾つか挙げられる。

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