モディノミクスの柱「GST法案」可決に一歩前進か

執筆者:緒方麻也 2015年12月2日
エリア: アジア

 土地収用法改正案などと並んでインド・モディ政権の経済改革「モディノミクス」の柱となる、「モノとサービスの統合税(GST)」導入のための憲法改正案(GST法案)が、11月26日に開会した冬季国会(ウインター・セッション)での成立に一歩近づいた。モディ首相は同月27日、ニューデリーの首相公邸に最大野党・国民会議派のソニア・ガンディー総裁とマンモハン・シン前首相を招き、国会におけるGST法案審議への協力を呼びかけ、ひとまず手応えを得た。

 

上下両院の「ねじれ」打開へ

 2014年総選挙で圧勝し、下院では安定多数を獲得している与党インド人民党(BJP)とその友党だが、上院ではいまだに少数派。この上下両院の「ねじれ」に加え、議事妨害に近い野党の反対によって、今夏以降多くの重要法案審議が停滞していた。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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