ボコ・ハラムの変容(上)「少女の自爆テロ」急増の背景

執筆者:白戸圭一 2016年4月12日
タグ: 大統領選
エリア: アフリカ
ナイジェリアでイスラム過激派「ボコ・ハラム」に拉致されたとみられる少女たち。いまだに200人以上が行方不明とされる[2014年5月12日に公開された映像から。撮影日時と場所は不明](C)AFP=時事

 ナイジェリア北東部ボルノ州のチボクという街で、200人以上の女子中高校生が同国のジハード・テロ組織ボコ・ハラムに集団で拉致された事件を覚えておられるだろうか。事件が起きたのは2014年4月14日深夜から15日未明にかけてだったから、発生からちょうど2年が経過した。さらわれた少女の数は当時はっきりしなかったが、最近は全部で276人が拉致され、57人が脱出し、今も行方不明になっているのは219人との見解が一般的になっている。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
白戸圭一(しらとけいいち) 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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