「実益重視」でも「安保警戒」という英仏「対中」外交

共に茶を喫しても、習近平国家主席(左)警戒心を解くことはなかったメイ首相(左) (C)EPA=時事
エマニュエル・マクロン仏大統領(1月8日~10日)、テリーザ・メイ英首相(1月31日~2月2日)が立て続けに北京を訪問した。欧州主要国の首脳を相次いで迎え、習近平中国国家主席の外交は順風満帆のように見える。しかしつぶさに観察すれば、両国は中国から経済的実益を得ようとはしているものの、安全保障上の警戒心はかえって高まっていることが見て取れる。
フランスは「太平洋国家」
2017年5月の就任以来、初めての東アジア訪問であった今回は中国のみを訪れ、日本には立ち寄らなかったマクロン大統領。この日本素通りだけを捉えれば、フランスが中国に無条件にのめり込んでいるように感じられる。

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